TCFD提言に沿った気候変動に関する情報開示

住友電工グループは、気候変動問題をはじめとする地球環境への対応を重要な経営課題の一つとして、1997年に制定した「環境方針*」に沿って、これまで地球的視野に立った環境保全活動に取り組んでまいりました。
また、2021年5月に、金融安定理事会(FSB)により設置された「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」が提言する、気候変動がもたらすリスク及び機会に関する情報開示への賛同を表明しました。
2022年5月には、TCFDの提言に沿って、気候変動に関する「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」の4項目とシナリオ分析について情報を開示しました。

*「環境方針」はこちら

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当社グループでは、「住友電工グループ企業行動憲章」の中で「地球環境への配慮」を掲げ、地球環境保全について自主的、積極的に行動し、持続可能な社会づくりに貢献しています。
また、2021年2月に社長を委員長とし幅広い関連部署から招集した委員で構成する「サステナビリティ経営推進委員会」を設置し、サステナビリティを巡る取り組みの基本方針を制定するとともに、気候変動問題をはじめとする地球環境への対応につき、具体的な目標や進め方の議論等を行っています。なお、その内容は経営会議での報告を経て取締役会で審議されています。
さらに、専門的見地から具体的な方策を検討するため、グループの環境保全活動をグローバルに統括している「全社環境委員会」の下に「地球環境推進委員会」を設け、温室効果ガス排出削減など、気候変動に関する取り組みを推進しています。

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ガバナンス体制

2.戦略

当社グループでは、「地球・社会に恩返しする」、「地球の恩恵を新たな社会につなぐ」、「地球への負荷を最小化する」という「地球環境活動の3つの柱」を設定し、社内で使用するエネルギーの削減と再エネ比率の向上、提供する製品・サービスを通じての温室効果ガス排出削減に取り組んでいます。
また、世界的な平均気温の上昇を産業革命以前に比べて1.5℃に抑制するシナリオと、平均気温が4℃上昇するシナリオを設定して気候変動に伴うリスク及び機会が事業に及ぼす影響を分析し、今後の取り組みについて検討を行っています。なお、シナリオ分析の結果は別表に記載のとおりです。

3.リスク管理

当社グループでは、重要性の判断基準を定める「リスクマネジメントの基本方針*」に沿って、リスクの軽重を判断したうえで、リスクマネジメントを行っています。環境をはじめとするグループ横断的リスクについては各リスクを所管するコーポレートスタッフ部門や当該部門の担当役員が主催する委員会が対応策をグループ内に展開し、各事業の遂行に伴う固有リスクについては各事業部門が主体で管理を行うこととしています。
地球環境保全のような最重要課題については、「リスク管理委員会」主導のもと、安全環境部が中心となって、「全社環境委員会」及び「地球環境推進委員会」での審議内容を踏まえ、関係するコーポレートスタッフ部門と連携しながら目標や取り組み方針を策定します。その内容を踏まえ、各事業部門は自部門の目標を設定のうえ活動を推進しています。
また、気候変動に伴うリスクへの対応については、コンプライアンス・リスク管理室が中心となって事業継続計画(BCP)の策定を促すなど、安全の確保を最優先としながらも、災害発生時の被害最小化や事業の継続性確保に注力することとしています。

*「リスクマネジメントの基本方針」はこちら

4.指標と目標

当社グループでは、以下に掲げる2030年及び2050年の温室効果ガス排出削減目標を設定し、生産活動やサプライチェーンにおける温室効果ガス排出削減に取り組んでいます。なお、2030年目標については、国際的イニシアチブ「SBTi (Science Based Targets initiative)」からの認定を取得しています。
目標達成を目指し、自助努力により「地球環境への負荷を最小化する」という観点から、「省エネ*」に最大限注力するとともに、「創エネ*」にも取り組み、未達分を「購エネ*」によって補完することを基本方針として温室効果ガス排出削減を推進します。

*省エネ:エネルギー生産性を2030年までに1.5倍、2050年までに3倍(2018年度対比)にすることを目標に、事業部門・研究部門・生産技術部門が一体となり、新しい製造技術や設備技術の導入などに取り組む。
*創エネ:太陽光発電などにより自社でグリーン電力を創り出す。
*購エネ:電力会社から調達する電力の再エネ比率を増やすとともに、グリーン電力の購入を推進する。

温室効果ガス排出削減目標と実績

2030年目標 2030年までに、Scope1+2*:30%削減、Scope3*:15%削減(2018年度対比)
2050年目標 2050年までに、カーボンニュートラルの達成(温室効果ガス排出実質ゼロ)


*Scope1+2:当社グループ自らによる温室効果ガスの直接排出と、他社から供給された電気・熱・蒸気の使用に伴う間接排出
scope3:Scope1范围2

范围1+2
温室効果ガス排出量(Scope1+2)
范围3
温室効果ガス排出量(Scope3)
別表_シナリオ分析
別表_シナリオ分析
[別表]シナリオ分析